・・・よるのつめ、たかのつめ、よるのつめ・・・
呟きながら、爪を切る。
夜、爪を切ったら、親の死に目に会えないというけれど、
この呪文を唱えれば大丈夫。
切るたびに離れていく私の一部だったもの。
そう、良いことも嫌なことも時間と一緒に離れていく。
今をちゃんと生きていけばいい。