やまもも

祝日なので、道路がガラガラで

会社に早く着いた。

「懐かしい!」

弟が駆け寄ったのは

やまももの木。

子供のころ、

弟たちはこの木の上に

板を運んで、

「秘密基地」を

作っていたものだ。

大きさと枝ぶりが

ちょうどよかったのだと思う。

実家をマンションに建て替えるにあたり、

屋敷内の樹のほとんどを

浜松の会社に移したのだが、

「うちの木はやまもも」

そう藤沢の弟が言って、

マンションの一角に

やまももの若木を植えた。

あれから11年が経ち、

実家のやまももの木も

大きくなった。

秘密基地を作る大きさになるには

あと30年くらい

かかると思うけれど。


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