ドアが開く

実家に戻って、
風呂に入り、
食事をして、

さあ、
布団のチェックを
しよう。

と、

「こんばんわ」と
玄関から声がする。

トシミチくんだった。

「明かりが点いていたから
いると思って」

新年の挨拶と
去年のこと、
今年のこと。

それからずっーと昔のこと、
いろいろ話し込んでいたら、
この時間になっちゃいました。

トシミチくんは
血がつながっている
きょうだいではない。

私が中学生のころ、
実家に預けられて
数年間、一緒に暮らした。

トシミチくんは
私たちに習って
母を「お母さん」と呼んだ。

その後、成人になって
アップルハウスに入社した。

数年間、働いた後に
浜松に戻った。

以来、子供がめったに来ない
実家に子供のように
来てくれた。

母が病気になって以来、
子供たちよりも頻繁に
母を訪ねてくれて
現在に至る。

感謝しても感謝しきれない
恩がある
私たちのもう1人の弟だ。

チューリップ紫  チューリップピンク  チューリップオレンジ

 


ご意見ご感想はプラットホームにどうぞ

Share:

アーカイブ