怒鳴り声

携帯電話での
銀行振込を
申し込んだものの、

暗証番号を
忘れた私。

仕方がない。

金融機関に出向いて、
手続きをしていたら

店の奥から、
怒鳴り声がする。

どうやら、
勧められて購入した
金融商品で、
大損したらしい。

まあ、
怒りたくもなるよな、

耳はダンボだけれど、
聞こえないふり。

大人の対応。

やがて私の
書類が受理されて

明日以降行う
具体的な
操作方法に入った。
 ↑
今回は
慎重に、確実に。

「で、このなんとか番号は
何なの?」

「それは私共ではわかりません。
お客さまの手元に
××があるはず…」

サラリと
おっしゃる
カウンターの
奥の行員。

ぶちっ。

「それもわかんないから
ここに来ているわけよ。
調べるなりしてくれないと
困るわ。

なんなら、

奥の人のように
怒鳴っちゃうわよ」

凄みをきかせた声で
ゆっくりと
耳元で囁いてみた。

カウンターの向こうの
行員が5センチばかり、
とびあがって、

10分後に
すべてが
わかった。


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