もと棉畑が
あった場所を
通りかかったら、
人が立っていた。
車を停めて、
この畑の方ですか?
そう
尋ねたら、
そうだよと
答えがかえってきた。
ここに
棉畑がありましたよね。
よく知っているね。
毎週見ていましたから。
どうして
育てていたんですか?
売るためだよ
でも、
畑の端っこに
山になっていましたよ
あれは
売り物にならなかったもの
えっー
もったいない!
欲しいの
欲しかったら
あげるから
家においで
示されたのは
畑の横の家
納屋で
一束差し出してくれた
ありがとうございます
私、
木綿の洋服屋を
やっているんです。
店に飾りますね!
そうか
飾ってくれるのか
じゃあ
もう一束
持っていきなさい
二束もらった
ありがとう
ございます