97/133 頭のいいおしゃれ
原田美子 佐藤千賀子
若者のおしゃれは
時と共に進化を続け
日本のファッション・デザイナーたちは
世界の舞台に躍り出た
おしゃれとは自分らしさ
なりたい自分の少し先をいくもの
私は当時
ロンドンの街並みに並ぶ店と
そこを歩く若者ファッションが
好きだった
特に
イギリスメーカーが作る
ニット製品に心奪われた
↑
技術がすごかったりで
買って帰って
編み方や処理の仕方を研究した
当時はまだ
ファッション商品の生産基地は
世界規模にはなっていなかったので
国によって
作り方がちがっていた
フランス製は付け足しデザインが多くて総じて雑
イタリア製はデザインはよかったけれど
もっと雑
イギリス製はデザインは今ひとつだったが
作り方が丁寧で
袖口の始末や
見頃の縫て合わせ方に感動した
当時は年に一回くらい
海外に行っていたが
どこに行ってもロンドン基点にしたのは
イギリス製の服の作り方を
学びたかったからだ
たぶん
このロンドン・コンプレックスが
アップルハウス・ロンドン店開店への
火種だ