ウエダ アキラさん(1926年生)
第二次世界大戦時
ウエダさんたちの世代は
徹底的に軍国主義を叩きこまれた
ウエダさんは最後の
学徒出陣に駆り出され
敗戦した日本と向かい合った
教えられていた正義が
簡単に覆るさまを知り
世間はもちろん
自分さえ信用できなくなった
やがて画廊の主となり
日本は高度成長期に入り
絵画が投機の対象になった
醒めた目で世間をみていた
ウエダさんは
たじろくことなく
画商としての道を歩くことを決めた
美術館で鑑賞するものだけでない絵画
人々の日常のなかに溶け込む絵画
そんな絵画を提供していきたいと言う