イ ドンイルさん(1933年生)
大正末期 新平野川の
改修工事に多くの朝鮮人が
集められた
これらの人たちが
川沿いの湿地帯に住みつき
イ さんが生まれた
町全体が家内工業の集まりで
あらゆるモノの部品が
作られている
・バックの金具
・時計の針
・ワッシャー
・爪かけ・・・
ひとつひとつが小さくて
単価が安いものを
数をこなしてこその仕事を
家族総出でやる
イさんは 働くことが苦にならなかったし
朝鮮人と差別されてもそんなに気にしなかった
働いて食べていければいい
家族を養えればいい
60歳を目前に考えることは
朝鮮人である
イさんには年金がないこと
でも 今までのように
がむしゃらに働けば
なんとかなるとも思っている