列島改造に乗り遅れた 土建屋

イナバ シチロウさん(1929年生)

 

終戦の翌年

イナバさんは

砺波市の家を出て

兄が始めた土建屋を手伝うために

長岡市に行った

 

当時の土建業は

政治とは結び付いていなくて

それぞれが仕事を探して

大工事になると仲間内で

仕事を分け合っていた

 

 

その後

日本列島改造論がぶち上げられて

国家や地方公自治体が

公共事業を発注し始めていた

 

長岡の土建屋は

田中派と三宅派に

分かれたが

 

イナバさんの会社は

どちらにも属さずに

個人施主からの仕事をしていた

 

・・・このままじゃイカン

どちらかに属さなくてはと

考えていた時

 

借金の保証人になった人が

夜逃げをしてしまい

その対応をしている間に

完全に機を逸してしまった

 

それでも

行政の仕事を請け負わなくても

仕事はある

生きていける

 

 


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