ヤマモト イチロウさん(1922年生)
第二次世界大戦が終わりを
ヤマモトさんは
戦地 ラバウルで知った
敗戦間際の戦いは
敵ではなく
自分をはじめとする
戦友たちそのものの
食欲だった
トカゲ ヘビ カエル ネズミ セミ
目の前の動くものは
なんでも食べた
あと数か月待てば
大きく育つ サツマイモも食べた
人間の三欲は
睡眠欲 色欲 食欲 だけれど
食欲がなければ
何も始まらないことを
実体験した
人の極限状態を体験した
ヤマモトさんは
拘置所と刑務所の 看守をしていた
罪を犯した人が入っている以上
ヤマモトさんの仕事は
365日24時間ある
そんな生活の中で
ヤマモトさんは人を小さく描く
風景画を好んで描き
絵画教室も開催している