生れたとき
家には実母と継母がいた
大人になる前に
家を飛び出して
売春をして
子どもを産んで
麻薬常用者になっていた
父親が違う子供を
何人も産んでは
捨ててきた
ある時
一緒に暮らしていた娘をみて
思った
父親だと思われる人はいない
私が死んだら
この子はひとりぼっちになるから
死んではいけない
それから
クスリや麻薬を
少しずつやめていった
仕事も休まないようにして
職場に自分の場所を作った
死んだら
私の人生を記録したものと一緒に
あの世で反芻して
考え直したい