少年 銃後戦線 白いヘルメット

 

9歳の彼が住む町にも

子どもたちも

戦争の役に立つことをするべく

 

ブロックに分かれて

子どもが集められた

 

ブロックには班長がいて

白のヘルメットの着用が許された

 

白ヘルメットの効果は抜群で

班長の自尊心を大いに満たし

避難訓練の指揮者になった

 

 

夜 サイレンが鳴ると

白ヘルメットをかぶった班長が

ブロック内をまわる

 

少しでも明かりが漏れていると

金切り声をあげる

 

班長は毎日の見回り表を

家ごとに丹念にノートにつけて

 

ブロックの集合時に

発表したので

大人たちが消灯に積極的に

取り組み始めた

 


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