8月15日
天皇が敗戦を告げるラジオを
友人と聞いた
戦争が終わった
日本が負けて終わった
彼だけでなく
周りの人たちが安堵しているのか
わかった
もう爆撃機は飛んでこない
疎開した子どもはかえってくることができる
空腹でも
住む家がなくても
自分たちが
爆撃機の銃弾を浴びて
死ぬことはない
敗戦の知らせは
ささやかな自分たちの暮らしを
元に戻すことができるということだ