庭に作った避難所 空襲のなかの暮らし

庭付きの家に住む

街の人たちは

庭に避難所を作った

 

避難所はコンクリートか

中古のブリキ製で

湿気が多かった

 

居住性が最悪の避難所だったが

暮らす人にとっては

戦争用一時退避場だったから

 

ペット連れで入ってくる人もいた

戦争中で

爆撃を受けているのに

人々はそれなりに生きていた

 

 

ある日

空襲警報がなり

敵機がいなくなったことがわかったので

避難所にいた

ウッドさんのおばさんが立ち上がって

こう言った

 

美味しいお茶を入れてくるわ

ちょっと待っていてね

 

その5分後

ドイツの爆撃機が

おばさんの家に爆弾を落とした

 

家は燃え

おばさんは亡くなり

避難所にいた人たちが

助かった

 

 


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