1945年8月15日 正午
ラジオから流れてきた音は
雑音が多くて
言葉が難しくて
ヤスコさんには
聞き取れなかった
わかったことは
戦争が終わったということ
窮屈な学校生活
サイレンの音で動き回る暮らし
お腹がすく毎日
こういうことが
終わる
ヤスコさんはほっとした
戦争では
なにひとつよいことはなかった