ドイツを壊そうというもの 亡命者の息子

 

オフルスさんの

母親はドイツ人だったから

 

ドイツにいたままの

家族や親せきの身を案じて

泣いていた

 

このままナチスが突き進んだら

ドイツの子どもたちは

どうなってしまうのだろう

 

大人たちは

静かに議論をしていたが

ある時 父親は妻に向かって言った

 

「俺の家から出ていけ

あんたはまるで

ナチみたいだ」

 

 

父親はドイツという国を

愛していて

ドイツという国で

暮らしたかった

 

だから

ドイツを壊そうというものは

ヒトラーでさえ

憎んだ

 


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