再婚した夫は
ハンリーさんの親友だったから
片時も もと夫を忘れることがなかった
12月15日は
元夫の命日になると
夫は自分の殻に閉じこもった
彼が何を考えているかは
想像がついた
けれど ハンリーさんは
口に出さなかった
代わりに
この人と再婚して
本当に良かったのか
間違いではなかったのかと
考えた
ハンリーさんと再婚相手に
常に「戦争」の影が覆っているのは
ハンリーさんがいるからだ
夫婦の間に「戦争」があるからだ
永遠に