任務に就いた時
ドイツ人の治療をすることになった
アレックスさんは自問した
なぜ敵の生命を自分は助けるのか
何回か 治療を続けるうちに
答えが出てきた
かれらが「犠牲者」なのだ
患者の親や親族がナチスの指導者だとしても
本人を責めることはできない
みんな犠牲者なのだ
戦争ほど首謀者たちの
自分勝手なものはないのだ
私は犠牲者の生命を
救っている