ジョセフさんを船に残した船長は
自分が差別主義者ではないことを
示そうとしていた
甲板長はその逆だった
ジョセフさんが食堂に行くと
向かい側の席に腰を下ろして言った
クロと一緒に飯を食うのは
これがはじめてだ
ジョセフさんは持っていた
マグカップで甲板長を殴って
コーヒーをかけて
つかみ合いのけんかになった
甲板長は大男
ジョセフさんは小柄ですばしこかった
船長が止めに入り
ボクシングで決着をつけろと
グローブを渡した