気づくと 目の前に男が立っていた
彼の身体は風船みたいに膨らんでいた
指の一本一本まで膨らんでいて 巨人のゴム手袋みたいだった
男はジョセフさんと一緒にいたがったので 2~3時間ただ座っていた後で 風船男に導かれて 瓦礫の中を歩きだした
死臭が強くなったのは死体焼き場に近づいたからだ