ヘンリーさんの家には ナチスの強制収容所から 脱走してきた庭師がいた
オーストリアユダヤ人だった 彼は自分の身に起こったことを 数10ページに書き連ねていた
自分や家族に起こったことを書き留めた束を ナンシーさんに渡した
「これをお読みなさい ナチスドイツで起こっていることを 聞いても信じないアメリカ人が多いけれど これこそが私が生きた証拠だから」
そう言われても やさしく育てられた14歳の子どもには 理解することはできなかった