その後 ポールさんは
船でダラスに行くように命じられた
その船が難破して救命ボートに移って
なんとか目的地についた
所属する赤十字の姿勢が
徐々に変化しているのがわかった
金持ちの寄付に頼っている赤十字社は
上流階級思考で
紳士気取りのアメリカ人に支えられていた
だから戦争がはじまると
極端に保守的になった
けれど 職員の仕事の領域は広くなるばかりで
実務を把握しているのも
また職員たちだった
トップと現場との間に溝ができ始めた