石版

昨日

ミホコさんの家で

いろんな話をした

ミホコさんは私より

4歳年上

ミホコさんのご主人は

8歳年上

昔話になって

記憶の色について話した

私の世代は

戦争をリアルに知らないから

物心がつき始めた頃から

記憶のなかに色が入ってきたと思う

そう言ったら

そうだねえ

僕らの時代は

すべての記憶が

モノクロだものと

ミホコさんのご主人が言った

謄写版で

印刷したしねえ

などと

話していたら

相撲を観ていたおじいちゃんが

わしの時は

石版を持って

学校へ行ったよと

話しに入ってきた

紙は貴重品だったから

なんでもかんでも

頭の中に入れるしかなかったんだな

あのころは

石版を風呂敷に包んでなあ・・・

しばし

おじいちゃんの

昔話に聞き入った


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