あれえ

昼寝をした

 夢をみた妄想
 
母がどこかに入院していて
私はお見舞いに出向いた
 
病室に入ったら
母は身仕度を整えて
バッチリ化粧をしていた
 
足元にバッグがふたつあって
荷物はまとめられていた
 
お母さん
家に帰るつもりだ
どの部屋にしようか
 
私は家の間取りを思い出しながら
お見舞いの人がくるから
座敷がいいけれど
落ち着かないだろうな
 
客間裏の部屋が
落ち着くけれど
弟が使っているから
片付いていないなあなど
 
考えた
 
すると
病室内に弟がいて
 
けいこ
ハガキを持っていないか?と
言った
 
私はバックから
絵はがきを何枚か取り出した
アップルハウスのダイレクトメールと
コージさんのオリジナルハガキ
 
弟は絵柄を見ながら
これじゃあ、使えないなあと言った
 
売店で買えば?
 
そうだな
 
そんな会話を交わしていたら
部屋の隅に
夏みかんと柿がゴロゴロあった
 
何なの?
夏みかんと柿
 
さあな
誰かが持って来たんじゃないか
 
ふうん
 
私は夏みかんと柿を集めて
紙袋に入れた
 
重いなあ
こんなにたくさんの
夏みかんと柿
食べきれるかなあなどと
考えていたら
  目が覚めたひらめき
 
しばらくボウとして
あれえ
私が考えていたら実家は
現在のマンションの間取りではなく
昔の家だったことに気づいた
 
それから
母が亡くなって初めて
母の夢をみたことに気づいた
 
 


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