幸せ保証書

 

今日

ユウコさんが

壽退職する

 

入社したのは

21年前

 

当時は

会社説明会はなく

随時 応募だったので

都度 試験と面接をしていた

 

一番最初に

惚れたのは 抜群のスタイルの美人さんだったから

身長170センチ

 

当時のアップルハウスはの営業マンは

男性ばかりだったので

展示会を開催しても

試着ができない

 

そこで

数名の試着係りの女子が

展示会場に常駐して

 

お客様の要望に応じて

 

服を試着してみせていた

 

・・・着映えするわ

この子

 

そこで

 

試験結果はともかく

来週からの展示会に

バイトとしてきてください

 

展示会が終わる頃

合否を言います

 

・・・なんて 私は無茶を言った

 

入社したユウコさんは

スタートして間もない

林檎繪(販促品全般)に配属された

 

当時

会社の業務はオフコンで

パソコンがチラホラ出始めていた

 

会社近くの

パソコン教室の受講チケットをまとめ買いして

 

終業後に

各自が自分の仕事に役立ちそうな教室に

任意で通った

 

何回か

講義時間が終わった後

ばったり出会って

晩御飯を食べたっけ

21年間で

ユウコさんは

ウインドウズとマックの両ソフトを

あやつることができる

希少な人材になった

 

だから私は

なんでもユウコさんに頼んだ

 

結婚の報告は半年前

 

いいじゃん

仕事を続けてよと

言ったけれど

 

常々 専業主婦になりたいと言っていた上に

ご主人の仕事の関係で

通勤に2時間半かかるそうだ

あきらめるしかなかった

 

そうして今日も

ユウコさんのスタイルは抜群で

美人ぶりは変わっていない

 

ユウコさんのご主人

 

私 幸せ保証書を

発行しますよ

 


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