イズミカズオさん(1915年生まれ)
山から切り出した
石を削って
灯籠や墓石を彫る
仕事を始めた頃は
すべて手作業だった
終戦後は
粉を作る挽き臼や
餅をつく石臼を作った
二宮金次郎像も作った
景気が回復してくると
灯籠や墓石の注文が増えたけれど
機械彫が浸透してきて
石を切り出していた山には
大きな穴が空いた
外国の石を使うようになり
やがて
彫られた灯籠や墓石が
輸入され
石屋の仕事は減るばかりだ