小さな無視が クラス中に広がった
ヤマグチ先生(30代後半)
仲良し三人組の女の子たちが
二体一に分かれて
二人がひとりを疎んじるようになった
疎んじられていたひとりは
家が商売をしているせいか
明るく活発で 男子生徒とも
普通に会話することができていた
そんな屈託のなさが
ふたりは羨ましくて
彼女を無視することが続き
やがて 彼女を無視することが
クラス中に広がった
本人はもちろん
家族にも言葉と場所に
気を遣って 話し合いをしたが
最終的な解決策はクラス替え
さらにいじめていた子のひとりが
転校すると
残ったふたりは急接近し
中学卒業後も
友人関係を続けている