12歳の時
ケンくんは
東京の中学校を捨てて
弟とふたりで
北海道の
子ども共同体に入った
年に何回か
東京の母のもとに
帰るけれど
北海道の自然のなかで
暮らしていると
東京そのものが
イミテーションに見える
共同体では
小動物を飼っていて
ケンくんたちの
生活の仲間だ
小動物たちは
子どもたちに
いろんなことを教えてくれる
内臓の役割
自分たちの肉の味
動物たちもまた
生きている仲間であること