リューデンシャイトの街は
住民が逃げ出していたし
ドイツ軍の反撃もなかったから
彼らの部隊は
なんなく占拠できた
彼らの部隊以外
誰もいない街は
驚くほど
静かで 穏やかだった
なにより
美しい街で
彼らは先刻までその中にいた
戦争シーンが
夢ではないかと考えたほどだ
その時
鐘楼のから
街中に響きわたった
敵の反撃の合図かと
身構えたけれど
リューデンシャイトの街は先刻と同じ
静けさと美しさに戻った