子供の頃
僕はイタリア語で
家族とコミュニケーションをとっていた
大人になった僕は
結婚して
英語しか話さないようになった
急速に発展するアメリカ全土に
スーパーマーケットが
次々とできて
イタリア語で買い物をしていた
商店が休業していった
その頃 僕の頭のなかは
「立派」になることで
占められていた
人よりも
良い生活をしていること
人よりも
新しい家電をもつこと
僕らはすっかりアメリカ人になったが
時々 子供の頃を思い出す
イタリア系アメリカ人の家は
いつも音楽が流れていた
オペラの楽曲を
大人はいつも口ずさんでいた