アライグマの病室とメアリー

 

隔離された病室にいても

外の声は聞こえる

 

その病院には

おやつ代わりに

キャンディを配る習慣があった

 

「ここはいらない

この部屋には

アライグマが入れてあるだけだから」

 

たいていの人は

ドアを開けずに立ち去ったが

メアリーという小柄な白人の女は

入ってきた

 

 

なにが欲しい?

キャンディ?

雑誌?

本?

 

そう聞いたので

彼は

全部 欲しいと答えた

 

彼とメアリーの友情が始まった

 


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