ウッドさんの子どもたちは
成長して
たくさんの孫ができた
けれど
時々 不安がよぎる
素晴らしい時代が
始まったとニュースは報じている
これからも続くと報じている
けれど ウッドさんの
戦争の記憶は拭い去れない
戦勝国の英国でさえ
国民の多くが生命を落とした
戦争に行かなかった
人たちも空爆に怯える月日を過ごした
戦争が終わっても
元の暮らしに戻るまで
時間がかかった
それらはウッドさんの人生の
無駄な時間だった
だから孫たちは
自分がやりたいことが
できるように
戦争が起こらないことを
祈るばかりだ