戦争が始まった時
オレッグさんは6歳だった
レニングラードの冬の厳しさに
人々は対応する術を持っていたが
包囲されている街と
砲撃が人々の行動を奪った
レニングラードの街では
毎日 たくさんの人が死んでいた
動くことを止めてしまった人は
包囲網の外に積み上げられた
オレッグさんが
生き物のようだと感じたのは
煙だった
焼夷弾を落とされて
家と街を破壊する時に
出る煙は生きているからだ
6歳のオレッグさんは
そう思った