戦争が終わるころ
ジョージさんは食品会社を
やっていた
政府の要請で
乾燥食品や缶詰を作って
戦地に送られていた
ところが 終戦を迎えると
政府は手のひらを返した
この会社の商品の品質は悪い
約束は反故だ
会社に残っていたのは
大量のニンジンの缶詰だった
途方にくれていた時
レストランを経営していた友人が
キャロットケーキを作って売ってくれた
キャロットケーキは評判になり
友人のレストランはもちろん
他のケーキ屋も買いに来てくれたから
ニンジンの在庫は はけた