ぼうふら
ハルオさん 100歳
シベリアに抑留されていた ハルオさんは深夜 仲間たちと歩いていた
先方に小山が見えた 近づくと 水があった
仲間たちに呼びかけて みなで水を飲んだ
生き返った
翌日 昨日の小山の横を通った 山ではなく 積み重なった馬糞だった
湧き水だと思って飲んだ水は 馬糞のたまり水で ぼうふらがわいていた
『今に残る戦争体験』 社団法人 自分史活用推進協議会 発行 定価 3,000円