レーゲンスブルグでは
ふたりの少年と一緒に
祈りを捧げている人に出会った
祈祷師を名乗る彼が
使っていた本は150ページの手作りのものだった
ユダヤ人の彼はやっと立てるほどしかないスペースで
首からインク壺をぶら下げて
暗闇の中で 手書きで二冊の本を作ったのだ