最中屋さんの帰り道、キムラさんの足がピタリと止まった。
小豆と白玉粉を売っている店だ。
じいっと眺めて、白玉粉を3袋買った。
「白玉粉って、食べることはあるけれど、自分で作ったことがないんです」
そう話したら、ふーんってカンジで聞いていて、
別れ際に、私の手に一袋渡しながら、言った。
「耳たぶくらいの固さにこねて、丸めるの。
沸騰したお湯に放り込んで、浮き上がってきたら、完成よ。」
へい。やってみます。