地面は両軍の死体で覆われていた
休憩したくて窪地を探したが
死体が折り重なっていた
さらに死後数日経った死体には
うじ虫が湧き シラミがたかっていたから
ひと休みすることさえできなかった
夜 雪道を進行していたミハエルさんは
雪の中濠をみつけた
暗くて何もみえなかったが
厚着をしていたし 眠る場所があったので
そのまま眠った
朝 見たらドイツ兵の死体が順序正しく並べられていて
ミハエルさんは死体に挟まれる形で寝ていたことを知った