丸を描く

子どもの頃、
勉強が大嫌いだった。

特に学校の授業だ。

椅子に座り続けること
そのものが退屈だった。

とりわけ、
興味のない科目の時は
時計の針ばかり
ながめていた。

ある時、
ノートの端っこに
50個の小さな○を描いた。

時計の針が
1分進むたびに、
中を塗りつぶしていった。

途中から
下一桁が5のときは中○
0のときは大○にしたら、
塗るのがだんだん
楽しくなってきた。

退屈だと思っていた授業に
時に聞き入ってしまい、
一気に半分以上塗れる時も
出てきた。

イヤなことや
つまんないことや
腹立たしいことも、
別の見方や
考え方をすれば、
なんとかしのげるってことを

子供なりに
考えたのだと
今になって思う。


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